合格対談 2013年度 名古屋大学 医学部(保健)合格 國枝由記子 さん(加茂高校)
2013 年度大学入試において、また一つ夢が叶った。國枝さん。中学生の頃から名大に行きたいと公言していた。それは無邪気な夢から始まった。そんな夢が、年齢を重ねるにつれて、徐々に現実味をおびていく。夢が目標に変わった。その目標は自分にとって大きすぎると感じていた。様々な現実を突き付けられたが、諦めることはしなかった。毎日毎日、自習室で自らと対峙した。そんな彼女の軌跡を率直に聞いてみたい。
長瀬(以下:「長」):合格おめでとう!まさか、だね(笑)。
國枝(以下:「國」):ありがとうございます!未だに実感がありませんよ(笑)。
長:いやあ、本当に。僕だって実感ないからね。こんなことは本当に起こるんだなー。とはいえ、これを読んでいる人には何のことだかよくわからないと思うから、順に思い返してみようか。
國:はい!お願いします。
実は、中学生から目指していた名大。 「何も知らず、無邪気なものでした(笑)」
長:立志塾に入ったのはいつ?
國:高校1年生の終わり頃でしたね。立志塾美濃加茂校がオープンした1期生です。高1としては、私と同じ高校のAちゃんと2人が最初の塾生ですよ。
長:記念すべき1期生か。入塾する時に面談した記憶があるんだけど、当時から名大志望だったもんね。
國:ええ。でも実は…私、親には中学生の頃から「名大に行きたい」って言ってたんですよ(笑)。
長:それは初耳だなあ。志が相当高い中学生だ。
國:いえ(笑)。なんとなく、名大が国立で、良い大学だってことくらいしか知識は無くて(笑)。正直、「名古屋大学」の名前が独り歩きして…名大がどれほど難しいかも知らず、無邪気なものでした(笑)。
長:実際に難しさを実感したのはいつかな?
國:高1・2年生の頃の模試って比較的偏差値が高く出るじゃないですか。だから「あー、このままいけば頑張れば届くぞ!」と思ってたんです。でも高3になって、高12の時みたいに思ったように点数が取れないんですよ。中学生から名大を目指してきて、ようやく実感わきましたね。「あ、私、とっても難しい大学を志望したんだ」って。
大忙しの吹奏楽部!塾との両立生活。
長:吹奏楽部と塾を両立しながら、頑張ってきたよね。僕も一度だけ、加茂高吹奏楽部の定期演奏会を見に行ったけど、あれは見事だった。立ち見もたくさんいる超満員のホールで、堂々と美しい演奏を聞かせてくれた。あれほどの演奏は部員同士のまとまりがないと、できるものじゃない。
立志塾美濃加茂校1期生の國枝さん、美濃加茂校の
リラックススペース「ひょうたん」で3年間の思い出を。
國:ありがとうございます。1・2年生の頃は気持ち的に楽でしたね。3年生の時は大量の宿題や小テストに緊張しっぱなしでしたけど、1・2年生時は比較的、塾からの宿題の量も少なかったですからね。「両立」というか、逆に塾があって本当に有り難かったです。美濃加茂校の自習室は本当に雰囲気が良くて、皆仲良しで。部活が終わった後も、「よし塾に行ってから帰ろう!」という習慣ができました。それ自体を苦に思ったことはありません。
長:なるほどね。よく「部活と塾を両立」することは難しいと考えられがちなんだけど、國枝さんとしては自習室を上手く使うことによって「部活と勉強」の両立を可能にしたわけだ。塾は学力向上の手段であって目的じゃない。目的は「勉強」だもんね。
國:そうですね。もちろん授業も。2年生の頃はDVD学習中心でしたから、「2時間の授業内で必ずここまでやる!」と目標を自分の中で決めてやっていました。
長:当時は3人くらいで授業やってたからね(笑)。寝ようものならすぐにたたき起こされるしね(笑)。
國:それが本当に良かったんですよ!どうしても部活の練習がキツイ時は、塾の授業中に睡魔に襲われます…でも、先生がずっと後ろで立って見てて、暗記テストや質問対応をしてくれましたからね。そこが私にとっては良かったと思います。
センター本番!化学で過去最高点!
長:高3になっていよいよ本格的な受験勉強がスタートしたわけなんだけど、塾の講座についてはどうだった?
普段は美濃加茂校に通いながら、週に2回、可児本校でしか開講して
いない英語1組(難関クラス)とセンター化学道場に出席、より高いレベ
ルの環境に身をおいて勉強に取り組んでいた。
國:まず、英語についてはお察しの通り、宿題と小テストが大変でしたね。特に2学期から開始された英単語のスペリングテストはかなり大変でした。今までは意味を覚えるだけだったのが、綴りを書かないといけない。中途半端では間違えますからね。おかげで語彙力が伸びたと思います。それから、数学道場は毎週の60分間の演習で鍛えられましたね。後半は徐々にランキングにも載るようになりました。化学道場は無機・有機といった暗記の部分が甘かったんですけど、授業で単語カードを使って暗記しました。これが効果覿面で暗記分野をおさえることができたんですね。おかげで、センター試験本番では過去最高の80点をとることができました。
「合格者座談会」での勉強法を真似して成功!長:凄いね!でも化学と言えば、化学道場だけじゃなくて、ベーシックウィング化学も受講していたよね?
國:そうです。ベーシックウィングは基礎固めに最適でした。去年の「合格者座談会」で、先輩から「資料集を横に置いて、確認しながらベーシックウィングを見ると良いよ」とアドバイスをもらったんですね。それを1年間やり続けました。これで即座に資料で確認できるので、ストレスなく授業が視聴できます。一時停止して、頭の中を整理してから次にいけるのも、映像ならではですよね。ベーシックウィングは細かくテーマが分かれているので、模試の前なんかの直前チェックですごく役に立つんですよ。
長:どうやって使っていたの?
國:直前にノートを一気に見直すんですよ。各テーマごとの板書がコンパクトなので、サクサク復習できます。重宝しましたね。
長:今年のセンター試験。終わってみてどうだったかな?
國:主要教科は、英語は約8割、数学は何とか6.5割程度で守ったんです。でも、国語が5割弱。正直、例年の名大のボーダーであれば届かないんですよ。センターが終わって、このまま名大でいくか、志望校を下げるか悩みました。でもどうしても諦めきれませんでした。「センター試験推薦方式」では、前期入試よりもボーダーが低いんですよ。今年は、昨年に比べて問題が難しかったですし、平均も下がりました。だから一理の望みを抱いて、いや、ほぼダメ元で願書を出したんです。
長:するとなんと!?
國:1次定員割れ(笑)だったんですよ。名大でこんなことあるんだなって。本当に、運が良かったというか…(※一次試験は「センターの点数」「書類審査」)。でも喜ぶ間もなく、3日後には二次試験の面接でした。正直、思ったように話せなくて、ちょっと家で泣いちゃいました。
長:でも、結果的には合格したんだよね。
國:ええ。でも本当に、いまだに実感なくて。でも昨日、家に入学関係の資料が送られてきたんですよ。さすがに、ネットの合格掲示板で確認しただけの発表日よりは、真実味がありますね(笑)。
長:大丈夫。合格してるよ(笑)。二次試験の面接会場には何人くらいいたのかな?
國:60人いないくらいですかね。でも合格するのは30数名なので、正確には分かりませんが倍率は2倍程度ってところでしょうか。
長:もうね、引き寄せたとしか言いようがない。本当に一生懸命頑張っていると、こういう奇跡的なことが起きたりする。長年講師をやっているけど、本当に真摯に努力した子は、よくこういうことが起こる。毎日塾で勉強して、センター試験の点数をギリギリ守って、内申も高値を守った。こういう地道な努力が、志望校への「滑り込みセーフ」を可能にした。奇跡ではなく、これは実力だ。いや、本当に。
國:ありがとうございます。本当に、最後の最後まで諦めてはいけないですね。これから受験をする人にもそう伝えたいです。
長:そのメッセージ、今年の「合格者座談会」で後輩へ伝えてあげてよ。去年は受験生として、今年は「成功者として」あの場に座るんだ。今日はありがとう!
今回の立志生受験の中で最もドラマチックなハッピーエンドを迎えた 國枝さん。高1から立志に通い、ずっと憧れた名大。時には諦めかけた 時もありました。成績が思うように伸びないこともありました。 でも、「本気の思いは必ず叶う」。彼女は、今思い返せば、いつも 一生懸命でした。それは、勉強だけでなく、部活動でも、学校生活でも。 だから救われた。内申がとても高い状態で受験を迎えたんです。 とにかく、「切る」ということをしない子でした。部活は、途中で抜ける子 もいる中、彼女は最後までやりとおした。学校だって、受験前になると サボる生徒もいるといいますが、ちゃんと行って、ちゃんと成績をとった。 こんな生徒、誰が見捨てますか?因果応報。努力した分は 必ず結果としてギフトが贈られるのですね。
(長瀬/2013年3月)
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